「花のくも」発句懐紙

【芭蕉自筆影印】
 志可るに花の名堂可き盤 先初を急くなる 近衛とのゝ糸桜 み和多せ盤柳さ九らをこ支万せて みやこハ者流の尓しき散乱多り

 花のくも可袮盤うへの可浅くさ可

(しかるに花の名だかきは、先初を急ぐなる、近衛どのゝ糸桜、みわたせば柳さくらをこきまぜて、みやこははるのにしき散乱たり

 花のくもかねはうへのか浅くさか )